フェンスで建物全体をグレードアップ

中庭のある注文住宅で、玄関入ってすぐの中庭デッキをアクセスして建物に入る、とてもこだわりのある造りのU様邸です。
おそらく建築設計事務所の設計による建物で、設計当初からデッキや玄関の扉、中庭と外部との境のフェンスも想定されていたと思います。
築年数も経っており、経年変化もありで、デッキとフェンスが傷んでいるので修理、交換の依頼でした。
特に昨年の台風で壊れてしまったウッドフェンスは深刻で、建物土台に固定してある柱ごとずれてしまっており、倒れ防止のために外側からつっかえ棒で支えている状態でした。
デッキも下地が傷んでいるようなので、見て欲しいということでした。

デッキもフェンスもイペという、最高級のデッキ材を使用しているため、表面的な傷みは見られないのですが、問題は手抜きとも言えるような施工不良と下地に安い国産の木材を使用していることが原因のようでした。

デッキの床板を外したところ、下地はやはりイペではなく、しかも腐食防止などの対策もされていないままで、さらに束柱は土間に固定されておらず、材の大きさや位置もまちまち。端材を間に合わせで使っている部分もあったほどです。

床板は傷みもほとんどないため、新規のフェンスに転用することとし、デッキ材は下地も含め、全てイタウバ 材でやりかえることになりました。

新規のフェンスは建物の梁下までにし、柱の脚部は土間に穴を開けて先端を細く加工した柱を埋め込み、上部は建物梁下にL金物を用い、上下ともがっしり固定しています。

玄関の扉の高さも既存より高く、外から見えない1800の高さにしました。
内側デッキ側の上部には庇を設けています。

フェンス、扉板は古いものですが、塗装をし直したので、新品同様に見違えるほどです。
建物も一気にグレードアップして見えるようになりました。

ウッドカラー:ダークオーク