梁に一工夫でスペース確保

新築のお宅で、外構工事含め、バルコニーの設置依頼でご紹介いただいたお客様です。
建物の駐車場側に面する建物の2階サッシがバルコニーを後付けできるように掃き出し窓になっており、駐車場の土間施工に合わせてバルコニーの見積を当初、アルミ製のメーカー既製品で見ていました。
バルコニーの設置には何ら問題はないのですが、バルコニー下になる駐車スペースに車を停めると、奥にある玄関への出入りが難しいほど狭くなってしまいます。
既製品は安価で施工も簡単になるようにできているのはメリットですが、若干の寸法調整などには対応が難しく、切り詰め加工で対応するとなると、一つ大きいサイズになるため、かえって高額になってしまうこともあります。
そこで、弊社が得意とするウッドでのルーフバルコニーを提案させていただきました。

バルコニーの広さを求めないとのことだったので、木の長さの木取りのいい寸法でバルコニーの幅を決めました。
建物側の柱を極力減らし、駐車場部分に埋め込む柱を隣地との境界ブロックギリギリになる位置に下ろして、駐車スペースの有効幅を最大限に確保しています。
バルコニー幅と柱位置のずれは、強度を確保しつつ、梁の収まりを工夫することで持たせています。

バルコニーフェンスは、すき間が狭めの縦桟にしたので、下からの目線も気にならず、お子さんの転落防止にもなっています。
デッキ下にはポリカの波板と雨樋をつけているので、駐車場への雨避け対策はバッチリです。

駐車場部分は玄関へのアプローチも兼ねているため、自然石で通路風にし、土間の間に植栽目地を入れて味気なくならないようにしました。

機能門柱はやはりスペースを確保するため、縦型ポストの幅がコンパクトなタイプにしています。

ここがポイント
柱の位置をずらしてスペース確保。デッキ下にはポリカの波板と雨樋をつけているので、駐車場への雨避け対策はバッチリ。